風俗店の店長やオーナーの中には、他店のキャストを引き抜きたい、または引き抜きをされてしまったという人もいるでしょう。風俗業界で引き抜きは許されている行為なのか、また引き抜きを行なった場合、どのような問題があるのでしょうか。

当記事では、風俗業界における引き抜きと、引き抜かれやすいキャストの特徴や引き抜きを防ぐための5つの対処法を解説します。風俗業界での引き抜きについて知りたい人や、自分の店舗で働いているキャストの引き抜きを防ぎたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

「引き抜き」は、ヘッドハンティングとも呼ばれており、他企業や他店の優秀な人材を自社へ引き入れる採用方法のことです。一般企業の間ではよく行われていますが、風俗業界において引き抜きは、大きな問題を起こし得るため、禁止とされています。

風俗でキャストを集めるのは非常に難しいとされており、大手店舗であっても売れっ子になる人気キャストは数年に1人現れるといった頻度です。そのため、どの風俗店でも大切なキャストを他店に取られることを嫌います。お店の禁止事項には、「引き抜き行為厳禁」「スカウト行為禁止」と書かれているのがほとんどです。

引き抜きを禁止している店舗のキャストを引き抜いた場合、店舗間で大きな問題につながりかねません。過去にキャストの引き抜き行為によって発生した事件もあります。いくら他店に魅力的なキャストがいたとしても、その後のリスクを考え、引き抜き行為をしないよう心掛けましょう。

また、風俗関係者が引き抜きを目的に、一般客を装ってお店を利用することがあります。自店のキャストを引き抜かれないためにも、日頃からのキャストのケアを心掛け、信頼関係を築いておきましょう。

風俗業界において、引き抜きはタブーとされているものの存在します。働いている店舗に不満を感じているキャストは、引き抜きの対象になりやすいです。

「思うように稼げていない」と感じているキャストは、より稼げる店舗があれば移籍する傾向があります。

スカウトマンは目を付けている風俗店のホームページで、待機時間が長く思うように稼げていなさそうなキャストを探し、一般客として何度も指名してキャストの仕事やプライベートの悩みを聞き出します。そして悩み相談などで友好関係を築いた後に、「もっと稼げるお店を紹介できる」などの言葉をかけ、働いている店舗から移籍するよう誘惑します。

ヘッドハンティングを引き受けるか断るかは、キャスト個人の自由です。自店のキャストが他店に引き抜かれるリスクを減らすには、お店側の対策が必要となります。

キャストが引き抜きの誘いに応じてしまう背景には、働いているお店に不満を感じている場合がよく見られます。引き抜きを防ぐためには、お店で働き続けたいというキャストの仕事に対する満足度を高めるのが重要です。

風俗業界で引き抜き行為が禁止されていても、無理やりキャストの移籍を阻止することはできません。万が一、キャストが引き抜きされても、ライバル店舗への襲撃や恐喝行為などは犯罪として厳格に処罰されるため絶対にやめましょう。

ここでは、他店によるキャストの引き抜きを防ぐための対処法を5つ解説します。

お店側とキャスト側がお互いに信頼できる関係は、引き抜きの防止につながります。

風俗で働いている女性の中には、さまざまな悩みを持つ人がいます。キャストが困った時、お店のスタッフにすぐ相談ができることは、働く上での安心感につながります。また、頼りになる相談者が近くにいれば、安心感からお店で働くモチベーションも向上するでしょう。

人間関係は、日頃の対話がなくては成立しません。風俗嬢はメンタルケアが大切な職業であることも理解しておく必要があります。キャスト一人ひとりに目を配り、悩みや相談事について気にかけてあげましょう。「安心して働ける」「このお店で働きたい」と思ってもらえれば、引き抜きされる可能性は低くなります。

引き抜きを防止するには、キャストとはつかず離れずの距離感を保ち、親密になりすぎないことが大切です。

大型店舗の場合、所属している何十人ものキャストに対して全員平等に近い関係を築くことは難しいです。しかし、キャストによって関係に差があると、「あの子だけ贔屓している」といった揉め事につながる恐れがあります。キャストが引き抜きに誘われた際に、「キャスト同士の雰囲気が悪いから他店に行こう」とならないように、キャストとは、適切な距離感の関係を築くようにしましょう。

キャストに対して、接客の指導や指名獲得の方法などを教え、稼ぐためのアドバイスをするのも、引き抜き防止につながります。

風俗で働く女性の悩みとして、「お客さんを獲得できない」「報酬が上がらない」などが代表例として挙げられます。お客さんへの気遣いや喜んでもらうテクニックなどをお店側から積極的に伝え、キャストの悩みを解消する手助けをするとよいでしょう。

具体的な指導方法としては、アンケート結果などお客さんの声をもとに、キャスト一人ひとりに指導内容を変えるのがおすすめです。プレイ内容に関する技術を向上させる場合、ビデオ講習や実技講習を交えてレクチャーするのも1つの方法でしょう。

指導によってキャストの仕事に成果が出た場合、キャストからの信頼を獲得できます。キャストの悩みを解決できれば、キャストは他店へ移動する理由がなくなり引き抜かれるリスクは下がるでしょう。

キャストたちは、所属している店舗のスタッフの仕事ぶりや行動を直接的・間接的に見聞きしています。仕事のミスは、キャストのモチベーション低下や店舗への不信感につながるため、気をつけましょう。

ミスの例として、出勤していてもホームページ上で出勤扱いになってないことや、プロフィールが間違って記載されていることが挙げられます。ミスだけでなく、勤務時間での私語が多いなど仕事への態度もキャストに見られているため、普段から意識しておきましょう。

また、女性キャストにとって、店舗の売上は生活にも関わるため、仕事には真面目なキャストが大半です。信頼を損ねる行為は、他店に移動するべきではないかといった不安の原因になるため、お店全体で規則を守りましょう。

キャストの仕事への満足度を上げるには、日頃から感謝の言葉を伝えることが大切です。

風俗店は、世の中に多く存在します。たくさんある中でも、今働いている風俗店を選んでくれたキャストのおかげで、お店は成り立っています。キャストは大切な存在であることを言葉で表現するのは、「今後もお店で働き続けたい」と思ってもらうために重要なことです。また、このお店で働き続けたいと思ってもらえれば、引き抜きへの防止にもつながります。

また、感謝を形で示してみるのもよいでしょう。例えば、出勤してくれた女性にスイーツなどの差し入れをしたり、誕生日やイベントの際に化粧品などのプレゼントをしたりするなどです。

働きやすさや居心地の良さは、お客さんに対するサービスの質にも影響するため、結果的にお店全体の収入にもつながるでしょう。

風俗業界において、キャストの引き抜きは禁止行為とされています。店舗間のトラブルにつながるため、他店のキャストの引き抜きを考えるのはやめましょう。

一方で、一般人を装って来店した風俗関係者によって、自店のキャストが引き抜きを受ける場合があります。実際に移籍するかは、キャスト自身の意思によって決まります。引き抜きを防止したい場合は、お店が普段からキャストの満足度の向上を図ることが大切です。日頃から体調や不満を気にかけたり、仕事への丁寧なサポートを行ったり、一人ひとりのキャストを大切にしたりすると、引き抜きを防げるでしょう。