風俗業界には学歴や職歴、年齢が不問のお店も多く、転職しやすい業界です。一方で、業界特有のデメリットもいくつか存在します。どのような業界にも転職するにあたってメリットとデメリットがありますが、風俗業界の場合は一般的なイメージもあって転職に不安を感じる方も多いでしょう。

この記事では、風俗業界に転職するデメリットと、転職するメリットについて解説します。転職に成功するコツも掲載しているので、風俗業界への転職を考えている方はぜひ参考にしてください。

風俗業界も、ほかの業種と同じく働き方改革に取り組んでいるところも増えつつあります。ただし、すべてのお店に当てはまるわけではありません。お店によっては、まだまだ改善の余地があることを理解しておきましょう。

ここでは、風俗業界で働くとどのようなデメリットがあるのか解説します。

風俗業界は、一般的に勤務時間が長い傾向にあり、受付や風俗嬢の管理など店舗や事務所の運営を担うスタッフの場合、実働8～10時間程度が一般的な労働時間と言えます。

たとえばデリヘルなど24時間営業の派遣型風俗は、スタッフ数によっては早番・遅番の二部交代制で10時間勤務するのが普通です。

ただし、1日中通しで勤務といった無理なシフトが組まれることはありません。スタッフ数が十分なお店は、早番・遅番に加えて中番のシフトが加わり、余裕をもって働けます。

風俗業界には一般企業に比べると週休1日制を導入しているところが多く、ワークライフバランスを重視する方は注意が必要です。一方で勤務日数が多い分、給料にしっかりと反映される点はメリットと言えます。

最近はプライベートな時間を重視する人材が増えていることも影響して、週休2日制を取り入れているお店も増えてきました。ワークライフバランスを優先したい方は、週休2日制の風俗求人を中心に探しましょう。

勤務シフトによっては昼夜逆転の生活が日常化するため、休日に出かけたり友人や家族と会ったりするときは、生活リズムの変化に疲れを感じる可能性があります。たとえば、24時間営業のお店で遅番勤務に就くと、夜に働いて朝や昼に帰宅する生活となります。

ただし、風俗店はシフトの希望を聞いてくれるところがほとんどです。入店の面接時に、あらかじめ早番希望を伝えておきましょう。

風俗店は多くの種類があり、規模もさまざまです。根気よく探せば、希望に沿ったシフトで採用してくれるお店が必ず見つかります。

風俗業界で働いている人に対して、偏見を持つ人もいます。風俗店スタッフは性的サービスを提供する職業柄、ある程度の誤解は起こり得ます。

誤解を避けるためには、勤務先や業種を隠すことも選択肢の1つです。家族や昼職の会社にキャストが身バレしないように隠すのは一般的ですが、店舗や事務所の運営スタッフもキャスト同様に周囲に勤務先を伝えることなく働けます。

一般職への転職時に、風俗業界での勤務を職歴に書きにくい点は、業界特有のデメリットです。人によっては、偏見や不採用となるのではと不安を覚えるかもしれません。

しかし見方を変えると、さまざまな年齢や職業のお客様を相手にしつつ、円滑な運営を続けてきた経験は、大きなアピールポイントとなります。お店で培ってきた提案力やコミュニケーション能力など、他業種でも重視されやすいポイントを強調して職歴を書き、伝え方を工夫しましょう。

水商売系の仕事は不動産関係の契約を渋られることがあるため、転職と合わせて引越しを考えている方は注意しましょう。

お店側も事情を理解しており、中には寮や提携不動産会社を紹介してくれるところもあります。寮の場合、空きがあれば即日で入居できることがほとんどです。上京や出稼ぎで風俗業界への転職を検討している方も、寮完備または提携不動産会社の紹介があるお店なら安心して働けます。

風俗業界への転職は、デメリットが目立つかもしれません。一方で、一般企業にはないメリットも多く、風俗業界のほうが働きやすく感じる人もいます。

ここでは、風俗業界に転職するとどのようなメリットが期待できるのか解説します。

多くのお店の採用条件で学歴や職歴、年齢が不問とされている点は、風俗業界のメリットです。風俗ドライバーのように仕事内容によっては資格・免許が必要なケースはあるものの、基本的には業界経験のない人材も問題なく採用されます。

風俗業界で働くためには、コミュニケーション能力や丁寧な言葉遣い、礼儀正しさなど社会人として基本的なスキルが備わっていれば十分と言えます。

一般企業の場合、転職では前職の経験やスキルが重視されることがほとんどです。風俗業界なら学歴や職歴を問わず応募できるため、一般的に転職の難易度が高いと言われる35歳以上の方にも、チャンスがあります。

風俗業界の給料は一般企業よりも高い傾向にあり、未経験の方でも高収入を得られる点もメリットです。女性キャストのみならず、店舗や事務所を運営しているスタッフも、高収入を得られます。

風俗業界の求人は学歴や職歴、年齢を重視していません。未経験の方でも、やる気と適切なスキルを持っていれば高い給料で働けます。

実力さえあればスピーディーな昇給・昇格のチャンスがあるところもメリットです。

風俗業界は過去の経歴を問わないため、さまざまな年齢や職歴の人材が集まります。経歴よりも店舗や事務所にとって頼りになる人材かどうかを重視しており、実力次第で先輩よりも早く昇給・昇格する可能性もあります。

一般企業も実力重視の風潮が広がりつつあるものの、規模の大きいところは年功序列が続いている状況です。年齢や経験に関係なく風俗店店長や幹部への昇給・昇格を目指したい方なら、風俗業界の実力主義な風潮は追い風となります。

風俗業界では、寮付き・社宅付きの求人もあります。上京や出稼ぎで遠方から面接に来た場合、採用されれば当日中に住む場所も決まる仕組みです。

寮付き・社宅付きの求人は、出勤しやすい距離に住めるだけでなく、室内には一通りの家具や家電が揃っている点もメリットです。転職直後で身の回りのものを揃える予算がなくとも、入寮した当日から自室で眠れます。毎月の費用は給料天引きとなっているため、家賃の心配をせずに済みます。

風俗店で働くと、接客や集客といった店舗運営のスキルが幅広く身につき、将来的に風俗業界での独立を目指せます。

実力主義ゆえに、頑張り次第で入店から1年以内に店長へ昇格することも不可能ではありません。店長として業務をこなしつつ経営やスタッフ教育のノウハウも学べば、数年以内には自分のお店をもって独立する選択肢も生まれます。

高収入で開業資金を貯めやすい点も、独立を目指しやすい理由です。

風俗業界は多くのお店があり、それぞれ待遇や運営方針が大きく異なることが特徴です。合わないお店があったとしても、ほかの風俗店や異なる営業形態の店舗に転職すると、働きやすい環境が見つかる可能性があります。

どのようなお店でも、共通して求められることが基本的なマナーとやる気です。挨拶ができて、雑用も手を抜かず丁寧にこなす人材なら、昇給・昇格を目指せます。ほかにも、お客様の立場になってニーズや改善点を見つけられる方なら、風俗業界に向いています。

風俗業界の仕事は、一般企業と同じく求人サイトなどを活用して探します。営業形態やコンセプト、経営方針、待遇などを比較して、自分に合う勤務先を見つけることが、転職成功のコツです。

風俗業界は、勤務時間や休日が少ない、昼夜逆転しやすい、偏見にさらされる可能性がある、職歴に書きにくい、不動産契約が難しくなるといった独自のデメリットがあります。一方で、学歴や職歴、年齢不問でチャレンジでき、未経験でも実力次第ですぐに昇給・昇格して高収入を得やすい点はメリットです。また、寮付き・社宅付きの求人が多い点、能力や頑張りによっては独立を目指せるところも魅力です。

ただし、人に接する仕事であるため、基本的なマナーができているか、やる気があるか、というポイントは面接で見られます。また、店舗によって待遇は異なるので、求人サイトなどを活用して勤務先を比較し、自分に合ったところを探すのが大切です。